2014年4月24日木曜日

保守率

照明設備の光源から出力される光束は、点灯時間の経過に伴って低下していきます。
光源の設計光束維持率曲線
蛍光灯(ラピッド型)は約12.000時間が交換時間となり(ランプ寿命)、この時点で光束が初期光束値(100時間時)の約80%に減退します。
 また、光束は照明器具やランプの塵埃などによる汚れによっても低下していきます。
照明器具の設計光束維持率(清掃間隔1年)
一般的な事務所でも、下面開放型(ルーバー付きを含む)器具の1年経った清掃する直前の照明器具から放射される光束は、1年前の85%くらいになっています。
照度計算をする際の保守率は、上記二つの係数を掛け合わせたものになります。
 (保守率)=(光源の設計光束維持率)×(照明器具の設計照度維持率)
簡易計算用に下記のような表も用意されています。
保守率
一般的な事務所の下面開放型(ごく普通の器具)で、保守率0.7。1年経つと明るさが3割引きになるということです。・・本当ですか?
 *上記各表は、照明学会・技術指針:照明設計の保守率と保守計画(第3版)を加工

通常のオフィスの大雑把な想定をしてみると、
光源(蛍光灯)の設計光束は、
のように減退し、
照明器具の設計光束は、年間3,000時間点灯とすると
と減退するので
重ね合わせると
となります。
照明計画は最低限の光束となったときでも必要光束が得られるように設計するので、ランプ交換した後や清掃をした直後は設計照度よりかなり余分に明るくなっていることになります。この過剰分をセンサ(もしくはタイマー)を用いて調光することで(必要分まで照度を落として)節電するのが初期照度補正制御です。
蛍光灯で約15%の節電になるようです。
なので、【15223】【24154】
適正照度維持制御(センサーにより自動的に設定照度へ調光する制御)の適用の有無による照度の差
というのは、図の矢印部分のことで
ランプ清掃のビフォー、アフター
ランプ清掃をすると設計照度より明るくなる(照度の差が大きくなる)ということを言っています。そりゃそうだ^^;
表や数値を覚える必要はないと思いますが、節電の考え方(技術の進歩でムダなことはやらない)だけわかっていればいいんだと思います。
参考:(公社)日本電気技術者協会HPhttp://www.jeea.or.jp/course/contents/09105/

2 件のコメント:

  1. この図。。。
    自分で描いて理解するまで
    設問の意味を理解していなかった私
    です(^◇^;)


    あれですね
    設備上の省エネって なにか装置をつけて 欲しい値からはみ出た分を
    補正する、というのがパターン
    なんですね〜

    で、その装置や言葉が設問となって出てくる、とか。。。(^◇^;)

    今から 製図対策用の設備学習として
    負荷率や需要率を学習しようと
    思いますがこれらも上のパターン
    にあてはまるのではないか、と
    思っています(^^)


    satoさんのおっしゃる
    「よい準備」ですね(^ω^)

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    1. こんにちは。
      考え方は人それぞれでいいんですが、
      基本は【23202】なんだと思います。
      雨端とか花ブロックとか(^^)
      あとは、もったいないばあさんに何か言われないようにしておくと…^^;
      あと、
      製図試験は、設計するわけではないので
      あまり考えない方が
      うかりやすくなると思います。

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