2014年2月25日火曜日

5センチの向こう岸

ほとんどの要求室の床面積が適宜という今回の課題の中で、約150㎡という面積指定のあったアトリエには、
・無柱空間とし、間口及び奥行きは心々10m以上とする。
という特記がありました。
10mは1/200で5センチです。
アトリエを無柱空間とするために10mスパンを採用した案が152案中27案(17.8%)あります。
(標準解答例2でも採用してます)
ランクの内訳は(ランク1:5案/ランク2:12案/ランク3:9案/ランク4:1案)
なので採用27案中の合格率は18.5%。
ユープラの合格率(152案中36案合格)23.7%より下がっています。
無柱空間とするために柱を抜かなくてもいいので簡単になったのかもですが、
結果的にはハードルが上がる方向だったのかも。
♪5センチの向こう岸・・(本当ですか??)

2014年2月24日月曜日

合格水準_13

試験元がいう
与えられた内容及び条件を充たす建築物を計画し、設計する知識及び技能について設計図書等の作成を求めて行う。」試験において
空間構成の「知識及び技能」として求められているものは何なのか?
合格案と判定された解答案は、多少の不備はあるにしても「与えられた内容及び条件を充たす建築物の計画」となっているはずです。
ユープラ参加案152案のうち、勾配屋根として屋上に設備スペースを設けないた案から梁伏図及び断面図の不整合(吹抜け、見えがかり)があるものを除くと70案になります。
これらの案をアトリエ及び屋外テラスの位置で分類すると
勾配屋根案_分類
となります。(各欄の数字は各ランクの案の数)
さらに、これらを合否が複数案あるものに限定すると、
比較検討案
の59案となります。

採点のポイントには(1)空間構成ということで
 1建築物の配置計画
 2ゾーニング・動線計画
 3要求室等の計画
 4建築物の立体構成等
と記載されていますが、
計画のパターンが似ている合格案と不合格案とを比較してみると
それぞれの項目がどのようなことを示しているのか、どのような内容で減点されて合否がわかれたのかが見えやすくなります。

天覧試合

昨日は東京マラソン(一昨日は過去問王選手権)でしたが〜
特に興味はないのでラグビー日本選手権へ。
気温は低かったのですが風はなかったので凍えるほどではなかった。
さすが、ユ◯クロ、ヒー◯テック。
どういう風の吹き回しなのか天覧試合(と言うのかな?)でした。
中央にいらっしゃるはず
(子どもの誕生日なのにえーんか、ぼそっ(ジョークですよ〜^^;))
協会のHPに突然掲載されていて唐突な感じもありましたが、
思いつきで今日は何をしようかな?などと決めるわけでもないでしょうから
前々から予定されていたのでしょう。
最も日本選手権はトーナメントなので、
先週の試合で帝京か早稲田(か筑波と慶應)が勝っていたら
学生vs社会人(強豪)という“つまらない”ゲームになった可能生も…^^;
社会人上位同士の対戦となって、最後のホイッスルまで勝敗の行方がわからない好ゲームでした。
説明役の会長も余計な一言を言わなくてすんだということか?

【追記】
スポーツニュースでは、写真の右側からラグビー協会専務理事、美智子皇后、陛下、ラグビー協会会長と座られていたはずなのですが、NHKでは右からパンして陛下のところでカメラが止まって会長は写らなかった。(民放では抜かれていたけれど)オトナの対応なのだろうか^^;;;

2014年2月22日土曜日

合格水準_12

ユープラに参加されている方々の属性は不明なのですが、(おそらくはウラ指導さんの講座に参加されている方が多い?)昨年のデータと比べてちょっと様相が違う気がします。
ユープラ参加案_合否
ランクの比率が試験の合否と同様の4:3:2:1と違い、多数派はランク2。
多数派が正解というわけでは無いと思うのですが、要因を探ってみると・・・

ひとつは、景観保全のための建築物の制限として、建ぺい率の限度とともに記載されていた主要な屋根を2/10以上の勾配屋根とする条件。
課題文から素直に勾配屋根にした案(アトリエ部を陸屋根にした案を含む)と
敷地の有効利用等の理由で、北側は主要でない部分だから問題ないとか過半でなければいいとかいうことで一部陸屋根にした案とでは課題の条件に対するスタンスが根本的に違う気がします。
一部陸屋根案でも合格案はあるので不合格の考え方ではなかったのだとは思いますが、ワタシの感覚では理解不能…^^;
ユープラでの合否結果は、
勾配屋根の制限の考え方_合否
勾配屋根案(アトリエ部を陸屋根にする案を含む)は87案あって26案が合格。
勾配屋根とした案の中での合格率は30%。(全体150案中では17.3%)
一部陸屋根とすることは問題ないとした案は、63案あって10案が合格案。
合格率は16%。(全体150案中では6.7%
ちなみに、一部陸屋根可とした案の中でも
湖側の景観に配慮して陸屋根部を北側にした案が39案中9案で合格率23%。(全体の150案中では6.7%)
湖側に陸屋根部がきても問題ないとした案は10案中1案だけで合格率10%。(全体の150案中では0.7%)
また、要点には屋上に設備スペースを設けると記載してあっても図面に記載がない案が14案ありましたが、全体の立体構成がわからない案だと採点のしようもないと思われるので、合格案は無いようです。

とりあえず、勾配屋根案としたものだけにするとランクの比率が試験の合否に近づきます。
もうひとつ気になるのが梁伏図での吹抜け(アトリエを1階にして上部を2回床レベルより上げた場合はアトリエ上部とも)の表記。スラブはないので吹抜け表記にしておかないと不整合だと思うのですが15%くらいが未記載です。
(再現間違いもあるのかもしれませんが)
採点のポイントでいう
図面相互の重大な不整合(上下階の不整合、階段の欠落等)
にはあたらないのかもしれませんが、合格案にはないので減点はあったのだと思います。
条件をどう読み取ったかということではなく、図面の描き方での減点で不合格だとすると、内容や条件を充たしているかどうかに関係なく判定されてしまい、どの条件で減点されたのかが見極めにくくなるので、吹抜け部のスラブ抜き表記や柱抜きしていない15案を87案から除いてみると、ユープラ150案が72案になります。
ランクの内訳は、26案、33案、10案、3案となり試験のランク内訳に近づきます。
上記72案から、採点のポイントとされている項目を推測してみます。

2014年2月16日日曜日

こんこ

二週続けて大雪でした。
今週の雪は重いです。
katuzoさんが雪にまつわる問題のまとめ~
をしてたのをみて、
積雪の単位荷重(1cmで20N/㎡以上:建基令86条)って何を根拠に?と思って調べてみました。

1平方メートルに1センチ積もった雪の容積は10リットルです。
(1×1×0.01=0.01㎥)
水だったら10kgなんですが、積もった雪だと約2kg。
(20÷9.8≒2)
10リットルといったらバケツ1杯くらいですが・・

雪の比重は気象庁のHPを見ると、
降った直後の雪は比重が小さいため(0.1~0.05程度)、
(中略)
長期的に積もった雪の比重はさらに大きくなり、0.2~0.4程度となります。
(→http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kansoku_guide/e3.html
と書かれています。

カーポートのカタログに載っている耐積雪強度では、各社とも
新雪:雪比重0.3(1cmあたり30N/㎡)
で計算している模様。
参考値で
締雪:雪比重0.5(1cmあたり50N/㎡)
粗目雪:雪比重0.7(1cmあたり70N/㎡)
などとなっています。

昨日の雪は気温が上がって溶け気味、先週の雪の倍くらいの重さがあったということだったのか。
さらに、雪は積もれば重くなる。
ミセスコッシーではないですが、
雪国の設計やさんの苦労が想像できました。

【追記】
エクステリアメーカーのカタログをパラパラ見ていたらこんなんを発見。
(→http://alumi.st-grp.co.jp/products/garage/carport/ottoseig/index.html
katuzo_sanのような方がいらっしゃるのかな(・・・本当ですか?)
この辺でも売ってるのだろうか?

2014年2月14日金曜日

合格水準_11

またまた大雪です・・
が〜、ユープラもあと2週間で終わり。“より道”から戻ります。

KKの報道発表資料では、
一級建築士試験「設計製図の試験」は、「与えられた内容及び条件を充たす建築物を計画し、設計する知識及び技能について設計図書等の作成を求めて行う。」ものであり、
とされています。
明記はされてませんが、言語は日本語のはず。
要求図書は課題と同時にセンターから発表され
昨年は、
設計課題
でした。
なので、宇宙語で解答したり、マイ・ルールの作図表現では採点で不利になるような気がします。

ユープラ公開案は、今日現在(2/14)解き直し・未受験を除いて150案ありますが、
合否判定は採点のポイント通りのようです(アタリマエか…^^;
・地上2階建てでないもの・・・・・・・・・1案(地階を計画)
・建築面積が1,050㎡以下でないもの   ・・・・1案
・要求室が計画されていないもの・・・・・・1案(宿泊室A6)
の解答案はいずれも設計条件に対する重大な不適合に該当ということでランク4とされています。

また、(重大なのか大したことのないなのかはわかりませんが)図面相互の不整合だと思われる、

・平面図と断面図の不整合(見えがかりが違うもの)
・平面図ではスパン飛ばしで抜いている柱を梁伏図では描いているもの
・梁伏図で1階にある柱が抜けているもの
・梁伏図で吹抜け部分/アトリエ上部が抜けていないもの
といった解答案が30案くらいありますが、いずれも不合格の判定のようです。
(平面図や断面図に梁の見えがかりが描かれていない案も相当数見受けられるのですが、こちらは合格案にもあるので軽微な減点だけだったのかもしれません
ウラ指導さんの条件ピックアップシートでいう(一発不合格)に該当するのかも。
未完(要求図面等が完成されていないもの)では採点の土俵にも乗れないので、なんでもいいから書いておくといっても、受験さえすれば合格みたいな試験にならない限り乗るのは難しい気がします。
もしくは、図面と計画の要点等の不整合ではないかと思われる、
・計画の要点等には屋上に陸屋根部を設けると記載してあるのに断面図の切断位置が
 「建築物の全体の立体構成及び勾配屋根の形状がわかる断面となっていないため
 立体構成が不明なもの
・図面に耐力壁が描いてあるのに、計画の要点等で架構形式を純ラーメンと言い切っているもの
・図面にはH形鋼の梁が描かれているのに計画の要点等にはRCラーメン構造としたと書かれているもの
といった案が十数案ありますが、試験委員に計画したことが伝わらないのでは。

ユープラ参加案の四分の一くらいが不整合案に該当するのですが、
作成した設計図書等が不整合なものでは、おそらく「知識及び技能」を有するかどうかが判定不可能、もう一度お願いしますということになるのかもしれません。

2014年2月9日日曜日

部首

どーでもいい話ですが、
漢字の「聞」の部首が「(もんがまえ)」ではなくて「(みみ)」だったとは。
シラナカッタ…^^;
ちなみに「問」の部首は「口」だとか。
検索中に見つけたHP。
(→http://hon.gakken.jp/reference/column/Q-A/article/100616.html
おすすめ商品『小学漢字1006』って、やはりワタシは小学生並みの知性だったか^^;;;
以前nobutaさんが話題にしていた鎌倉幕府の成立年代のこととか、
ピパーチさんが話題にしていたイオンのこととかも書かれています。
ママは何でも知っているってなれるかも(^^)
(建築士の試験には出ないな・・)

2014年2月6日木曜日

サビ

メモです。
お弁当を作ったり、お迎えにいったりの「合ママ」さんに過度な負担を強いたようでスンマセンm(_ _)m
(ちょっとだけ深入りしたい人用なので、時間がなければスルーでもいいと思います)

(一社)日本鋼構造協会のHP(→http://www.jssc.or.jp/ssba/q&a/q&a.html)に
Q2:炭素鋼を主に使用している建物で、その一部にステンレス鋼(例えば柱のみ)を
  使用する場合など、炭素鋼とステンレス鋼の接合部の設計について留意すべきことは
  何でしょうか。
A:
(1)高力ボルト接合の場合
ステンレス鋼と炭素鋼の組み合わせとなる摩擦面が生じますが、それぞれの面に摩擦面処理を行うことにより、摩擦接合は可能です。それぞれの摩擦面の処理については、前述の施工基準を参照して下さい。
(2)炭素鋼とステンレス鋼を溶接する場合
異材接合用の溶接材料を使用することにより健全な溶接部を得ることができます。

と書かれていて建基令67条通りです。
ちょっとだけ深入りしてみると、同HPに(→http://www.jssc.or.jp/ssba/tech_info/bolt1.html
2.摩擦面の処理
・・・なお、炭素鋼との異材接合の場合、ステンレス鋼の面は①または②とし、炭素鋼の面にはディスクサンダー掛けやブラスト処理等により表面粗度35μmRy以上の粗面とした後、ジンクリッチペイント
塗装処理(平均膜厚75μm程度)を施す

 ①無機ステンレス粉末入塗装処理
 ②ステンレス粉末プラズマ溶射処理
とあります。
ようは異種金属接触腐食を起こさないような処理をする必要があるようです。たぶん。
(→http://ameblo.jp/2014kosoha/entry-11766053164.html)に紹介のあるイオンのHP、オットマチガエマシタ、イオン化の参考HPを見て下さい。

*溶接接合(異材継手(ステンレス鋼ー炭素鋼))のことも書かれていますが、(→http://www.jssc.or.jp/ssba/tech_info/welding.html
完全に深入りっぽい。よくわかりません。

【オマケ】
ついでなので、金属の腐食(錆、要は酸化反応です)のことをチラッと。
このHPがわかりやすそうです。
錆発生のメカニズム(新日鐵住金HP)
(同HPにある「デッキプレートのサビ発生メカニズム-5」のコンクリート≒協アルカリって何のことだ??)
鉄(というかほとんどの金属)は酸素と結合した状態のほうが化学的に安定な状態なので酸化し(錆)ます。なので、素地で使うことはほとんどなく空気と接触しないようめっきや塗装(コンクリートで被う)とかして使います。

なんですが~
アルミニウムは、耐食性に優れた金属といわれます。
あれっ、鉄(Fe)よりイオン化が大きいのでは??
このHPがわかりやすいかも。
アルミニウムの化学的性質(神戸製鋼HP)
読むのが大変だったら合格物語の解説(18162)
・・アルミニウムは鉄よりイオン化傾向が大きく,塩化物により腐食しやすいため・・
を覚えてしまいましょう。
鋼材以外は出ても1問なので、過去問以外は捨てるのもアリです。

合格水準_10

「与えられた条件」の前にちょこっと「与えられた内容(要求室)」の補足。

試験制度はH21年から見直されています。
その際の、
一級建築士試験設計製図試験内容の見直しの具体的対応(中央建築士審査会のとりまとめ)について
というKKの報道発表資料がありますが、その見直しのイメージで
(→http://sato4f-jottings.blogspot.jp/2013/11/blog-post_13.html
「設計条件」における「所要室」に関し、室構成や床面積を細かく指定し、これに従った設計図書の作成を要求する従来の方式を改め、室構成や床面積を大括りの設定とするなど、設計の自由度を高める出題とする。
というのは、
室の床面積については、与条件として設定する部分を減らす。(床面積の部分は設計する建築物の規模、用途、所要室の特記事項等から受験者が計画する。)とされています。
どんな施設にもありそうな事務室や会議室、試験元の好物カフェの三大要求室をタテ読みしてみると、
床面積適宜_事務室
床面積適宜_会議室
床面積適宜_カフェ
H24年のカフェが出題ミスなのか(H23の食堂は関連法令のこととかあったのかもしれない)
ほぼ見直しのイメージ通りで床面積は適宜となっています。
±10%くらいに納めるとかはどうでも良さそう。
来年の課題はわかりませんが、
実例キング改め過去問王のオッサンなら予測済みかもしれない・・本当ですか?)
出題のされ方は変わらなさそう。
この辺りの数字は覚えて損はないと思います。
→ http://sato4f-jottings.blogspot.jp/2013/08/blog-post_1.html
→ http://sato4f-jottings.blogspot.jp/2013/08/blog-post_4.html
→ http://sato4f-jottings.blogspot.jp/2013/08/blog-post_11.html
おそらく什器等の図示又は記入を求められると思うので、◯◯室は平米△人など覚えるより使えると思います。

2014年2月3日月曜日

合格水準_9

そして
設備計画
過去問の計画の要点等の概要では、
過去問_設備計画
空調計画がメインですが、基本は空冷HPマルチ型。
一部天井の高い室に単一ダクト(空冷HPチラー)か空冷HPパッケージ床置型(ダクト吹出し型、再熱ヒーター付)。コレだけ知っていれば対応できます。たぶん。
「合ママ」のたっくんままさん(→http://ameblo.jp/mac19960520/entry-11763420996.html)がちょうどいい資料をブログ記事にしていてくれたので勝手に引用させていただくと、m(_ _)m
たっくんままさん資料拝借(汗)
コレを納めればいいだけです。
機械室に置くAHUはこういうもの。
たっくんままさん資料拝借(汗汗)m(_ _)m
イメージとしては、ダクトと冷温水管がつながれた箱です。
冷温水配管は天井裏で納まりますが、AHUと空調する部屋とがダクト(給気:Supply Air、還気:Return Air )でつながれていないと空気を循環させられないのでダクトルート(DS)は必須です。もしくは模範解答例のように隣接機械室壁面に吹出口・吸込口を設けてしまうか。
設計するわけではないので置き場所(設備スペース)さえ確保できていれば「知識及び技能」を有すると見てもらえそう。
あくまでイメージですが、標準解答例はこんな感じ?(本当のところはわかりませんm(_ _)m
標準解答例①_アトリエ空調計画イメージ(本当ですか・・^^;;;
ダクトイメージ
設備機械室に設置したAHUからダクトルートが取れていればいいだけ。
標準解答例①では2階の設備機械室の直下にDSがあるので、おそらくSAはAHUから立ち上がってアトリエ壁面上部(機械室壁面)ないし天井から吹出し、 RAはDS下部に設けた吸込み口からDSを通ってAHUに戻るのだと思います。
標準解答例②はアトリエ2階、機械室1階なので、機械室直上のDS内をSAダクトが立ち上がっていそう。
そもそも「空気調和設備」とは・・・
室内の空気の状態を調整する装置、温度制御、湿度制御、除塵、汚染物質(CO2)など行う」
ものなので、室内空気がうまい具合に流れそうな感じに見えればいいのだと思います。

合格水準_8

(続き)
ということで、まずは問題文で「与えられた内容」を充たすような計画ができるようにしておくことが準備する最初の一歩だと思います。
試験元に「知識及び技能」を有するとして見なしてもらうためには?
標準解答例を見てみます。

まずは

意匠・建築計画
(要求室)これは常識の範囲で知っていればいいこと。
今回も、資料集成を見るほどのこともなく、せいぜい椅子と机を並べるときの寸法だとか、ベッドの大きさ・畳の大きさくらいのことなので、一級建築士として備えるべき「建築物の設計に必要な基本的かつ総括的な知識及び技能」というほどのことではないように思います。2カ月以上前に試験の課題は発表されるのですからある程度の準備はできるはず。

次に
構造計画
構造種別の指定はない(構造種別は自由)のですが、標準解答例では鉄筋コンクリート造( 一部PC(Penguin Cherry オットマチガエマシタ、プレストレストコンクリート))だけです
過去問_構造計画
ラーメングリッドで、1スパン飛ばすとか吹抜けで片持ちスラブくらいのことがわかっていればまとめられます。あまり特殊なこと(交差梁とか)はやらない方がいい気がします。
片持ちスラブはウラ指導さんの公開資料通りでいいと思いますが、こんなのもありました。
ランク1(4m)
ランク1(3m)
標準解答例(4m)
技術の進歩?なのかな。

2014年2月2日日曜日

VW(フォルクスワーゲンではなくて・・)

試験勉強のやり方は、おかれている環境や受けてきた教育によるところもあるので、
人それぞれだと思いますが、
結果(合否)というのは必要な準備できたかどうかなんだと思います。
(エラそーでスンマセン)

建築士の試験では、
学科試験は75%くらいの問題が過去問から出題されるので、過去問の90%を理解することができていれば合格基準点は取れますし、
製図試験は、課題文を読み取れて、条件違反やミスをしなければ合格水準の解答案と見なしてもらえると思います。
資格試験というのは合格基準点が取れればいいのですから、
皮算用した得点を取るために要領よくというのが「ラクしよう(楽勝)」合格戦略。
学科であればみんなができる簡単な問題を得点する、
製図であればフツーのありきたりな案で簡単にまとめきる、
合格するだけなら、そんなもんで大丈夫です。
間違えないでもらいたいのですが、手抜きするということではないですよ〜。
最低限、人並みに簡単な問題やラクなやり方をできるようになるくらいのトレーニングは必要。合格することが目的ならば、そのための勉強や努力はできるだけ効率よく点を取る方向に向けた方がラクをできるということです。

ペンギンさんのブログにゴールを見定めるということが書かれていましたが、
わかったようでいまいち雲をつかむようなところがあるのかも。
以前読んだものですが、こんな話があります。
ノーベル賞を受賞された山中さんが母校の入学式でされた記念講演で、

という話をされたとか。
気合!!やガッツや我武者羅にというのは気持ちのもち方なんで
モチベーションが上がる方向に向けてなのはいいことなんだと思いますが
そこに(なんちゃってでも)戦略を立てて(要領よく)ということがあると成果が出やすくなると思います。
打算的なんですが、資格とかはさっさと取ってしまって勉強をしたほうが建設的な気もします。あくまで個人的な意見ですが。

2014年2月1日土曜日

合格水準_7

試験では「与えられた内容および条件」として構造や設備もあります。
といってもただの資格試験なので、構造種別は自由。電気、ガス及び上下水道は完備しているということがほとんど。特に制約はありません。
計画に当たっての留意事項も、
建築物全体が、構造耐力上、安全であるように計画するとともに、経済性にも配慮する。
 &
空調設備、給排水衛生設備、電気設備、消火設備等を適切に設け、環境負荷低減に配慮する。
ということだけです。
要は「知識及び技能」の判定なのだけれども、大臣認定なんてことではなくて、ありきたりなものでまとめて下さいということなんだと思います。

ユープラを見ると・・・
構造では、
おそらく全員が構造種別として、鉄筋コンクリート造を採用です。(一部アトリエ部にSやSRC)
架構形式は純ラーメン構造が圧倒的多数派。
(単にラーメン架構としか書かれていない方も多いのですが・・)
ごく少数の方が耐力壁付きラーメン構造を採用されています。
設計判断なので耐震性への配慮で耐力壁を設けることは間違いではないと思いますが、シロート目で見ても
片側だけだとバランス悪そうとか、
コア(階段・EVシャフト)部分を耐力壁にするなら囲うようにしないとあまり効果がないのではとかあります。
(無いよりいいのか純ラーメンにした方がいいのか。わかりませんがm(_ _)m
また、図面にEW表記があるのに要点には、「架構形式は平面計画の自由度が高く靭性に優れた純ラーメン構造を採用した。」などと書かれていて、誰か別の方の答案がまぎれたのではないかとウラ指導さんのHPに確認にいってみたり。
逆に要点には「RCラーメン構造とした。」と書かれているのに断面図の梁が鉄骨梁(H形鋼)で描かれていたり。
不整合ということで減点なのか採点不可とされてしまうのか、ちょっと残念な解答もあります。

設備でも、
アトリエにおいて、採用した空調方式、空調機の設置位置及び良好な室内環境とするための吹出口・吸込口の計画について工夫したこと。
という設問に対して、
採用した空調方式:「空冷ヒートパッケージ床置型」と書かれても。おそらく空冷ヒートポンプパッケージ(ダクト吹出し型)を想定したのだとは思いますが、間違われないように書いておいた方が無難だと思います。
とか、
空調機の設置位置:「屋上の設備スペース」って。まさかボケをかましたわけではないでしょうけれど、空気読んで室内機なりエアハンの設置位置と取りたいところだと思います。(もしくは両方(内機・外機)とも書いておくとか、DSルートを描いておくとか・・)
とか、
吹出口・吸込口の計画について工夫したこと:吹出し口は天井及び壁からとし効率よく空調できるようにし、
とか、
空調機械室をアトリエに隣接して配置することで、ダクトルートが極力短くなる様に計画した。
と書かれても、聞いているのは「良好な室内環境とするための工夫」なんだがなぁ・・・とため息つかれたかもしれません。簡単な工夫としては取付位置をどうしただの書いて良好な室内環境になる様な気流となるよう工夫したとでもしておけば良かったんだと思いますが。

つらつら感想を書いて、何だか子どもの感想文のようになってしまった。。。
ネタに上げさせていただいた解答案の方々、失礼しましたm(_ _)m