2014年4月18日金曜日

オット(音)_3

人の聴覚というのはいわゆる五感のひとつで、耳に感じる音の大きさは感覚量で表されます。「大きい音」とか「小さい音」というのは主観による大小を表しています。
それに対して、耳に到達する音圧は物理量です。機器による測定で誰が測っても同じ数値になる。(騒音計を補正することとかは別の話です)
人間の聴覚が聴きわけられる音の刺激は
音の種類と大きさ
で、
音圧は最小可聴音圧の1,000,000(百万:10^6)倍、
音の強さは最小可聴音の1,000,000,000,000(1兆:10^12)倍
と非常にレンジが広い音を聴くことができます。桁数の大きい変化をそのまま扱うのでは大変ですし、建築で問題になるのは人間の聞こえる音だけ。
なので、桁数の大きい数値を扱いやすい「数値」(レベル)で表したものを定義しています。
また、聴覚刺激の感覚量と物理量との間には相関関係、かみそうになるウェーバー・フェヒナーの法則と呼ばれるものがあります。
音圧レベルが10dB下がる(音の強さで1 / 10、音圧で1 / √10 ≒ 1 / 3.16・・になる)と、人の聴覚では音が半減したように感じると言われています。
[dB]表記と聴覚上の感じかた
こうしたことがあり、音響では「レベル」表記を使います。
まとめると、
レベルの種類
音の強さのレベル、音圧レベルは音のエネルギーの流れで、同じことを表していますが、
音の強さには方向成分を含みますが(ベクトル量)、音圧は方向成分を含みません(スカラー量)
試験で式を知らないと解けないような問題は出ないと思うので、レベルというものがどのようなものか(基準になる量との比を対数で表したもの)ということをわかっていればいいのだと思います。


【追記】
対数的な見方ということで、一、十、百、千・・というお金の数え方が、
対数目盛りを使った考え方に似ているという話があります。
イメージとしては了解できそう。
一、十、百、千・・
 お金を数えるときには、上のように一、十、百、千、万・・とするのは通常やっていること。これって目盛り(指折り数えるなら指の一本いっぽん)は等差ですが、数えられるお金の方は十倍ずつになっています。
対数目盛り
 10を底にした対数目盛りです。
もしも、
一円を一目盛りとして書こうとすると・・
等差で書くと・・
“諭吉さん”とか居場所がなくなり、訳がわからなくなります…^^;
(10,000ミリ先なので部屋の外です(ノ゚ο゚)ノ
こういう桁数の大きなものを使いやすくするのが対数表記。
意識しなくても結構人間の感覚(脳の知覚)には合うもののようです。

2 件のコメント:

  1. 追記の分が一番
    理解出来ました。。。(^ ^)
    (コラっ)

    決められた倍数がいくつあるか、
    なんですね!
    分かりやすい図だと
    とっつきやすいです。
    イメージ定着に役立ちそうです
    (^ ^) いつもありがとうございます!

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    1. こんにちは。
      対数の計算というより、
      (人間の感覚量の認識が等比的という)イメージがつかめれば
      いいところなんだと思います。
      試験的には
      出ても1問なので捨てるのもアリですが、
      先々カタログ等を見る際にも
      [dB]が意味することを知っていた方がよさげかも。

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