2015年8月21日金曜日

気温逓減率(lapse rate)

メモです。(≠いちゃもん m(_ _)m

とあるブログに

暖かい空気は上に行くのに,どうして山の上は寒いの?

という記事があり、
気圧が低くなると,水は蒸発しやすくなります.液体(例えば水)が気体に状態変化する際には,回りから強制的に熱を奪うために,高い山の上は寒いのです.
と書かれていたんですが・・・(・-・)ん?

高校のときの地学で、気温逓減率(気温減率)「100m上がるごとに気温は0.65℃下がる(0.65℃/100m)というのがあったと思います。
これは
周囲の大気の温度の低減率

乾燥断熱減率:空気が上昇する際に体積膨張によって気温が下がる(0.976℃/100m)
湿潤断熱減率:水蒸気で飽和した空気の気温の低下(気圧・気温により0.5〜0.7℃/100)
とによって起こるのですが、地球全体の大気を平均した場合の気温の逓減率は0.65℃/100mといわれています。
ただこれは、飛行機で上昇するときのような大気の温度について適用できる目安としての数値(理論値)。
山地の場合には、地表からの放射や大気の乱れなどに強く影響されるため実測すると理論値より若干小さな値0.5〜0.6℃/100mとなるといわれています。

資料を当ってみます。
石垣島地方気象台H.P.>知識の泉>気象の教室>気温について より抜粋
ここに書かれているように、地表から離れた上空では気温が低くなるというのは、熱源(地表面)からの距離が遠くなるにつれ輻射熱が届かなくなるので気温が下がるということ。
当たり前の感覚で納得できると思います^^;)
太陽に近くなるのにオカシイとかいうトンデモもあるようですが、地球と太陽の平均距離は149,600,000 km。地表とエベレスト山頂とでも距離が8.848/149,600,000=0.000006%近くなるだけ、それが何か?の世界です。

ただ、これだけだと山にも地面はありますが・・・ということになるのでは??
暖められた空気は軽くなるので上昇していきます。
が〜、
空気は上昇すると気圧が下がるので膨張します。
この空気が膨張するというのは仕事をするということ、即ちエネルギーが消費され空気の温度は下がっていきます。
イメージとしては、エアブラシやエアーダスターのような圧縮空気が入っているスプレー缶を使っていると、缶が冷たくなるのと同じ。これは、缶の中の圧力が減った分、中の圧縮された空気が膨張し、それに使用したエネルギーが熱エネルギーの減少となるからです。
空気が上昇する(上昇気流の)場合、100mに1℃の割合で気温が下がっていきます。(これが乾燥断熱減率)

さらに上昇して空気温が露点温度以下になると、空気に含まれている水蒸気が凝結していきます。即ち潜熱が放出されるということになるので、空気温度の下がる割合は膨張によるものをある程度相殺して小さくなります。(湿潤断熱減率)
この減率は気温によって大きく異なりますが、100mにつき0.5℃くらいといった値となります。

などなど考え合わせ、山の上では気温が100mにつき0.5〜0.6℃/下がるということになるようです。

【omake】
松江地方気象台H.P.>天気の部屋>フェーン現象
http://www.jma-net.go.jp/matsue/chisiki/column/phenomena/foehn.html

2 件のコメント:

  1. む、難しいですね。。。^^;

    とりあえず 圧力が関係しているんですね
    (理系ではないので これで精一杯^^;)

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    1. こんにちは。
      沖縄最高峰、於茂登岳に登って
      お子さんにどうして高いところのは涼しいのか説明してあげて
      ドヤ顔しちゃいますかぁ〜^_^
      (あんまり涼しくないかもですが(^^;;)

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