2014年3月11日火曜日

対数に比例

環境【18061】の解説には、
ウェーバー・フェヒナーの法則によれば,「音の物理的刺激の対数が感覚量にほぼ比例する.」とわかる.
と書かれていますが、
[感覚量]=k log[刺激量] ←(刺激量の対数)と(感覚量)とが比例関係にあるということ。kは比例定数。
感覚量は、刺激量の強度の対数に比例して知覚される。
とか
感覚量が等差級数的に変化するとき、物理量は等比級数的な変化となる。
ともいえます。

わかりやすい例として星の等級があります。

(どーでもいいことですが、星の等級は英語でmagnitude。地震のマグニチュードと同じです。)
1等星、2等星、‥‥ということばは皆さんも聞いたことがあることと思います。このような分類は、紀元前150年頃、ギリシャの天文学者ヒッパルコスがはじめたもので、夜空でもっとも明るい星たちを1等星、次に明るい星を2等星、そして眼で見えるいちばん暗い星を6等星と名付けました。(国立天文台 HPから)
19世紀になると、ジョン・ハーシェルによって
1等星が6等星のおよそ100倍の明るさであること
が示され、ノーマン・ポグソンによって5等級の差が100倍に相当し、
1等級の差は、1001/5 ≒ 2.51188・・倍に相当すると定義されました。
要するに、
ハーシェルの発見
(1等星の明るさ)≒(6等星100個の明るさ)ということが示され、
2等星、3等星・・というのは明るさを5等分したものではなくて、
人間の明るさの感覚は等差ではない
等比の関係、1等星(乙女座のスピカ等)は2等星(ポラリス(北極星)等)の2.5倍の明るさという関係があります。
等比
細かな内容はともかく、人間の感覚で等間隔(1等星から6等星)に感じられるのは、物理量を等比的に分けたときということ。
こういったこと(ウェーバー・フェヒナーの法則)が成り立つもののひとつに音の感覚量があります。
(他に、重さ、味、匂い、寒暖の感覚、さらにはお金や時間の感覚等があるようです)

【追記】
ポグソンの式は、
 n-m=2.5log(Lm/Ln) (n,mは等級、Lm,Lnは光量)
というものらしい。でません。

【追記の追記】
地震のマグニチュードは発生するエネルギーを対数で表した指標で
 log10 E = 4.8 + 1.5 M
という式が成り立つらしい。
ということは、マグニチュードが1大きいときは、
 logE= 4.8 + 1.5M ・・・・比較する地震のエネルギー
 logE= 4.8 + 1.5(M+1)  ・・マグニチュードが1大きい地震のエネルギー
           = 4.8 + 1.5M+1.5
なので、
 logE- logE= 1.5
 log(E1/E0) = 1.5
エネルギーの比は、
 E1/E= 101.5 = 10(3/2) = √10= 10√10 ≒ 31.6(倍)
等比なので、マグニチュードが+2だと、
 10√10 × 10√10 ≒ 998.6(倍)
約1000倍です。 
・・・
東日本大震災 は、 気象庁マグニチュード8.4(モーメントマグニチュードは9.0
阪神・淡路大震災が 気象庁マグニチュード7.3

微力でも続けていくこと。

2 件のコメント:

  1. 星の等級も対数なんですね!知りませんでした

    satoさんが描いてくれた星の数の対数の図が
    とても理解しやすいです(^O^)

    やはり文章や数式よりも
    図を見て脳に入れると入りやすいです

    このページを印刷して
    再度log計算をしてみます!
    (まだ仲良くなってはいません(T_T) )

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    1. こんにちは。
      “より道”が多くて、
      なかなか肝心の音響に辿り着けない…^^;
      次で頑張ります。

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