2013年7月22日月曜日

暗順応

視覚のことを調べていたら暗順応のメカニズムの解説に出くわした。

【暗順応】
周囲の明るさに応じて捍体細胞と錐体細胞の切り替えにより、網膜の感度が変わること。視覚では、網膜にある視細胞(明暗のみに反応する桿体細胞と、概ね3種とされる色彩(波長)に反応する錐体細胞)で化学反応を経て電気信号に変換される。
光量が多い環境では主として錐体細胞の作用が卓越し、逆に光量が少ない環境では、桿体の作用が卓越する。夜間などに色の識別が困難になり明暗のみに見えるのは、反応する桿体の特性である。
桿体、錐体ともに一度化学反応をすると、再び反応可能な状態に復帰するまでにはある程度の時間が必要である。視界中の光量が急減した場合に一時的に視覚が減退するのは、明所視中において桿体細胞内のロドプシンのほとんどが分解消費してしまっており、桿体細胞が速やかな反応のできない状態になっているからである。暗い環境の中で時間が経過すると、ロドプシンが合成されて桿体細胞が再び反応できるようになり、視覚が働くようになる。 明順応に対し、暗順応に時間がかかるのは、ロドプシン合成の方がロドプシン分解に比べて長い時間を要するためである。

フムフムという感じ。
詳しいことはともかく、視細胞内の光を感知する物質の回復(合成)にはちょいと時間がかかるっつーこと。(明るいところでは必要ないから分解されてしまう?)
暗 → 明:一瞬まぶしい。
明 → 暗:目が慣れる(しばらくかかる)
体感的にはナットクでしたが理論的にもそーいうことかという感じ。

過去問はまんまです。
04081 明るさの変化に関しては,暗順応に要する時間より,明順応に要する時間の方がい.

09085 明るさの変化に関しては,明順応に要する時間に比べて,暗順応に要する時間のほうが長い.

【追記】
計画にもあったので補遺です。
05222 一般に,事務所ビルの玄関ホールにおいては,昼間,入館時にホール内部が暗く見えるので,照度を高くすることが望ましい.

関連して
12162 高齢者の利用する施設の室内計画において,60歳の人が視対象の存在を知覚するためには,20歳代の人と比べて約2倍の輝度対比が必要であることに配慮した.

10163 高齢者が利用することを考慮して,デイケアセンターの集会室の照明を机上面で700lxとなるようにした.

2 件のコメント:

  1. N建模試で「色順応」って出て、
    あれ?「暗順応・明順応」のことだよね?
    って×にしたらドボン!でした。残念!!

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    1. こんにちは。
      どちらも同じ視覚(網膜上の感覚細胞)の感受性が飽和して、鈍くなるというメカニズムなんだろうけれど、明順応・暗順応は「明るさ」、色順応(色残像)は「色彩」に対してですね。
      メカニズムはともかく、
      同じ刺激(明るさ、色彩)が続いたために神経が麻痺して鈍くなるという程度の理解でいいと思います。

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