2014年5月16日金曜日

換気量

換気については、たっくんままさんが
旗「質」が大事ビックリマーク
旗「気づき」ひらめき電球が大事
と、きれいにまとめてくれているのですが。

ちょっと?おせっかい。

必要換気量というのは、汚染物質の発生量と許容濃度が与えられているとき、これらに基づいて、室内濃度を許容濃度以下とするための換気量のこと。

換気を表すモデルとして、
・流入空気量と流出空気量が等しい
・流入空気と発生汚染物質は、すぐに完全混合する
・壁面等への吸着はない
と仮定すると、
室内の汚染物質の量について、ある微小な時間においては

(外気と一緒に入ってくる汚染物質)+(室内で発生する汚染物質)−(室外に排除される汚染物質)=(微小時間における室内にある汚染物質の変化量)

という関係が成り立ちます。

当たり前といえばあたりまえなんですが、そのまま式にすると
 C0 × Q × dt + M × dt − C × Q × dt = V × dC
この微分方程式を、最初の室内の汚染濃度をCsとして、初期条件 t = 0 で C = C0 として解いたものがザイデルの式と呼ばれているものです。
(ある時間の濃度)=(外気濃度)+(初期濃度の減衰)+(発生による濃度上昇)
上式の Q / V は換気回数[回 / h]です。
ただ、こんな計算は電卓がないとできないので試験では出ません。
出るのは、発生量Mが一定で、十分な時間が経過して濃度変化がない定常状態(濃度が一定となる)となるときだけ。(→Web講義、ポイント集サンプル)
ようは、定常状態ではe^Q/Vtを0とみなせるので、
ザイデルの式は
という見慣れた式になり、発生量Mと換気量Qがわかれば、定常状態での濃度Cが求められます。この式を
と変形すれば、発生量Mと濃度Cから必要な換気量Qが求められるので、必要換気量が定まりますし、
       (差替えm(_ _)m)
と変形すれば、換気量Qと濃度Cから汚染物質の発生量を推定できます。

実例をテキトーな数値で計算してみます。

汚染物質発生量が一定値 0.1 (㎥/h)、換気量を100 (㎥/h)として、
室容積を100 (㎥)、50 (㎥)、200 (㎥)とすると・・

室容積が小さいほど短時間で定常濃度になり、室容積が大きくなると定常濃度になるのに時間は掛かりますが、同一の定常濃度になります。
また、汚染の発生がなくなった場合は、大きな部屋の方が初期状態に戻るのに時間が掛かることになります。
【08035】
濃度の時間変化(室容積の違い)
もうひとつ考えられるのは、
汚染物質発生量が一定値 0.1 (㎥/h)、室容積が50 (㎥)のとき
換気量が100 (㎥/h)、50 (㎥/h)、200(㎥/h)だとすると・・

換気量が大きい(換気回数が多い)ほど濃度上昇が小さく、一定の濃度に早く近づきその濃度は低くなります。
汚染の発生がなくなった場合は、換気量の小さな部屋の方が初期状態に戻るのに時間が掛かることになります。
【20022】
濃度の時間変化(換気量の違い)
時間が経てば、いずれ定常状態になるということさえわかっていれば、
 室容積が大きい・・・定常状態になるのに時間が掛かる(濃度は同じ)
 換気量が大きい・・・定常状態の濃度が低くなる
というのは、イメージできそうです。
この定常濃度を許容濃度以下にする最小限必要な換気量が必要換気量になります。
 (参考)空気調和・衛生工学会 学会誌2005年2号「換気の基礎理論」

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