2014年7月8日火曜日

昼光率_1

Web講義に
受験生からの質問が多い問題です
と書かれていたので勝手に解説。蛇足かもですが^^;;;

昼光率の定義は、
これは暗記して下さいとしか言いようがないのですが、用語からイメージするものが違うと正解に辿り着きにくくなります。
この式を読み替えると、
    室内におけるある点の水平面照度(E) = 昼光率 × 全天空照度(Es)
大雑把な例えですが、全天空照度(≒外の明るさ)の昼光を室内のある面でどのくらい利用してるかということです。

太陽を光源とする昼光(地表面に到達する光)は
・直射日光・・・大気層を透過して、直接地表面に達する光
・天空光・・・・太陽光が大気層を透過する際に塵や雲などにより散乱・乱反射するもの
        のうち地表面に到達する光
・地物反射光・・直射日光や天空光が周囲の地面や建物、樹木等に反射して到達した光
・室内反射光・・開口部を通って入射した光が室内で反射して到達する光
に分けて考えることができます。

このうち直射日光の照度は、天気、方位、時刻などにより変動しますし、方向性があるため、受ける面の方向によっても異なるので安定した光源として利用するのは難しい。

また、二つの反射光は天空光と直射日光の強さの他に、反射する物の反射性状の影響も受けるので、詳細な取扱いは困難ですし、照明としての利用上は省略しても大きな違いは出ません。(大きくないとはいえ、照度を測定すれば違いは出ますが)
 一方、天空の輝度分布は、太陽の位置と大気の状態に左右されるので厳密には複雑なものになるのですが、直射日光に比べると時間的変動は少ないため、実用的には、いくつかのパターン(晴天時、曇天時等)の天空輝度分布を仮定することによる全天空照度というものを定義して昼光利用の光源としています。(←これは定義なので受け入れるしかない)
昼光
(中学理科の話になりますが、地球の直径を1センチとすると、太陽の大きさは1メートル強、位置は100メートル以上先になります。なので、太陽の日射は全方位に発散されていますが、地球に届くのは半径100メートルの球面上の1平方センチ分もありません。ほぼ平行光と見なせます。計算上は約0.5°の準平行光、誤差の範囲です。)
アバウトなイメージですが、
直射日光を除外した天空光からの全天空照度 Es
全天空照度 Es
その全天空光による室内におけるある点の水平面照度 E
室内におけるある点の水平面照度 E
両者の同時刻での比が昼光率です。
なので、明るい日は明るい日なりの、暗い日は暗い日なりの天空光が開口部から入射しますが、その天空光に対する割合(昼光率)は一定となります。
明るい日の昼光率=暗い日の昼光率
室内の昼光による照度は、屋外の昼光の変動に従って変化しますが、昼光設計を行う場合、室内のある点の照度と、屋外の全天空照度の比率である昼光率というものを指標として、
設計用全天空照度を目的に応じて使用する事により昼光設計を行います。
【17084】解説(直射日光を含まない値になります)
(*資料集成では、普通の日:25,000lxになっていますが・・)
フツーって何なんだっちゅーことですかね…^^;

2 件のコメント:

  1. あっ 昼光率!

    おっしゃるとおり、
    解釈を間違えて覚えてしまったら
    答えが違う方向に行きがちです^^;

    sato先生のweb講義
    分かり易い(^^)!
    (最後のほうの計算は
    目がグルグルですが^^;)

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    1. こんにちは。
      オチカレです。
      先日のブログ記事(7/7_午後版)
      何か違うような気がしたりしなかったり(・_・
      (解説が違っているということはないと思うので)

      理解しにくいものは項目ごと捨ててしまっても
      合格基準点には届くでしょうから
      捨ててしまってもいいと思いますが。

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