2014年4月27日日曜日

平均演色評価数(Ra)

光源の演色性評価の指標にRa(平均演色評価数)というものがあります。
合格物語の解説には、
>演色性の良否は,基準光源と比較したときの色ずれの程度を100から減じた「演色評価数」で示される.
[演色性]:物体色の見え方の変化を起こさせる光源の性質.光源の一様な分光分布,すなわち白色から外れるに従って演色性は悪くなる.JIS Z 8726で評価方法が規定されている.【11071】解説)
と書かれています。
サクサク進むと、
一般照明用電球の演色評価数は,100W白熱灯の場合で100であり,蛍光ランプの演色評価数は,白色のもので64.その他特に演色性を改善したものもあるが,白熱灯よりは低い.
【10051】【06052】【06055】解説)
ということなのですが、あれ、ちょっとイメージが違う。
白熱電球やハロゲン電球だと自然光とは色が違って(赤味がかかって)見えるんですが?
服の色とかを見るとき、ハロゲン球だけだとモスグリーンが茶色っぽく見えたりします。
おかしい?(解説が?、ワタシの眼が??、それともアタマが???(ーー;
と思って、
JISを調べてみたときのこと。
(深入りです。合格物語の解説でナットクの人には必要ないです)

JIS Z 8726「光源の演色性評価方法」をみると、評価の手順が定められています。
(参考→http://kikakurui.com/z8/Z8726-1990-01.html
もともとはCIE(国際照明委員会)が定めた演色性評価方法を踏襲しているようで、
その中に算定の数式が書かれています。
よくわからないことは飛ばして読むと・・・
評価の方法は、試験色を試験光源(Raを求めたい光源)と比較対照の基準光源(Ra100の光源)とで測色して、色差を算出。
試験色はこんなんで決められています。
演色評価色票
細かいことを言えば、
平均演色評価数(Ra):試験色No.1〜No.8の演色評価数の平均値
特殊演色評価数(Ri):試験色No.9〜No.15の個々の演色評価数
とがあります。
で、基準光源(Ra100の光源)は自然光
ではなくて
試験光源が5000K未満のときは完全放射体の光
試験光源が5000K以上のときはCIE昼光
を用いると決められています。

がびーん(@_@)(より道さん?パクリm(_ _)m

そ、そういうことなんですね(汗)
基準光源は、試験光源の色温度に合わせて決める(試験光源によって違うもの)とは。
勝手に自然光=CIE昼光(D65)とか思い込んでましたが、色温度が低い場合(白熱電球等)は、それに応じた基準光(同じ色温度の光源)で比較するのか。

なので、
色温度差のあるランプ間では、平均演色評価数(Ra)値の比較をしてもあまり意味が無い。
また、演色評価数というのは色ズレの度合いなので、主観的な色の見え方(好ましさ)を示すものでもありません。
肌色が綺麗に見えるとか、料理がおいしそうに見えるというのは人間の主観なので、演色評価数だけでは決まりません。演色性が低くてはどうにもなりませんが、ある程度以上あれば、好ましい方向にズレた方が綺麗に見えます。
(肌色であれば同じRa値でも、少しピンクがかった方が緑味掛かるより好ましい等)
それと、演色評価数は、
 Ra = 100m− 4.6ΔE (ΔE:色差・・ΔE=1で色の差をやっと識別できるくらいの差) 
という計算式で求めるので、色差が1違うとRa値は4.6違うことになります。
(実際は小数点以下は丸めます。これもJIS Z 8401(数値の丸め方)で決まってます)
なので、
細かい演色評価数の差で演色性の良否をいっても実用的な意味はほとんどありません。
(人間の目では見分けられない)

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