2014年4月19日土曜日

オット(音)_5

レベルというのは、測りたい物理量の大きさを基準値(最小可聴音)で割って、その比を常用対数を取って表した尺度です。
なので、レベルの値(dB値)をそのまま加・減算はできません。
dB値に換算する前のエネルギー量に戻して計算します。

レベルの合成
音が重ね合わせられると、個々の音の強さを加算した値が全体の音の強さになります。
たとえば、2つの音(音圧レベルL1、L2)があると、
合成音は
レベルの合成














となるのですがぁ〜、
試験で出たデシベル計算の問題は、
「2倍で +(プラス)3dB」半分で −(マイナス)3dBともいう)
を知っていれば解けます。
同じ大きさの音の場合は、L1 = L2として計算すれば、L1 + 10log2 = L1+3 となるので対数計算をしてもいいのですが、試験は要領。(長々と書いてきてそれですか<ぉぃ
おそらく対数表や電卓を使わないと計算できないような問題は出ない。

過去問を見てみます。
【03061】
点光源から1.5mはなれた点の音圧レベルが90dBであった。
この音源の音響出力が2倍になった場合、音源から3m離れた点の音圧レベルを求めよ。

まず、音響出力が2倍になると、90dBの音圧レベルは2倍で+3dBなので
 90dB+3dB = 93dB
になります。
次に、1.5mから3mに移動すると逆2乗則(距離の2乗に半比例)で減衰するので
距離が2倍ということは2^2で1/4になります。2倍で+3dBは、別名半分で−3dB
1/4ということは半分の半分なので
 93dB−3dB−3dB = 87dB
になります。

【10061】
A点の音圧レベルをPAとすると、
B点の音圧レベルPBは、
音源が2倍になったので2倍で+3dB
 PB = PA + 3dB
距離が1.5倍になったので、1.5^2で 1/ 2.25。半分で−3dBより減っている(面積が広がる)ので
 PB = PA + 3dB − 3dB −(ちょっと) = PAよりちょっと小さめ・・本当ですか?
点の音圧レベルPCは、
音源が4倍になったので2倍で+3dBが2回で
 PC = PA + 3dB + 3dB
距離が2倍になったので、2^2で 1/ 4。半分で−3dBの更に半分で−3dB
 PC = PA + 3dB + 3dB − 3dB − 3dB = PA
よって、
 PB < PA = PC

【14062】
音の反射のない空間において,無指向性の点音源からの距離が1mの点と4mの点との音圧レベルの差は,約12dBとなる.

距離が4倍なので、4^2で1/16になります。半分の半分の半分の半分です。
つーことで、
 −3dB −3dB −3dB −3dB = −12dB

【24081】
同種で同じ音圧レベルの音源が、ほぼ同じ位置において四つになると、音源が一つの場合に比べて、音圧レベルの値は約6dB増加する。

四つというのは一つの「にばい、にばい」なので2倍で+3dB2回で
 (一つの場合) +3dB+3dB = +6dB

24084
自由音場において、無指向性点音源と見なせる騒音源から50m離れた位置における騒音レベルの値が73dBの場合、100m離れた位置における騒音レベルの値は約70dBになる。

距離が2倍になるので、2^2で1/4になります。半分の半分です。
 70dB − 3dB −  3dB = 67dB

試験は大学入試の数学の試験ではないので、
レベルの意味合い(基準値との比の対数)、
常用対数の意味(等差と等比、2倍で+3dB)、
距離減衰に物理の基本法則(逆2乗則)が適用できる
こんなことがわかっていれば、対数計算はできなくてもいい気はします。

2 件のコメント:

  1. あっ(^O^) これだと理解出来ます 笑

    概念を覚えれば解ける問題なのに。。。
    今日のスカイプ勉強会でも 私以外の方は試験で解けたようで
    凹みましたが。。。(T_T)

    これから モノにすれば良いですよね(^O^)

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    1. こんにちは。
      さんざん説明してきて何ですが、
      試験問題は、log計算が出来なくても文系女子なら解けます^^;
      「歯、磨けよ」(なんのこっちや(^^;;)

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