KKが公表している合格基準等には「採点のポイント」として、
構造計画や設備計画もあります。
一級建築士として備えるべき「建築物の設計に必要な基本的かつ総括的な知識及び技能」
を有するかどうかの採点をして合否判定をしているとのことなので、実務で経験があるかどうかは関係なく最低限の知識は必要なんだと思います。(実際の設計とかはできなくても可)。
昨年の課題(小ホール)の空調設備では、ダクトのルートが記述と不整合とかは減点大きめのような感じでしたが、今年はアトリエの空調設備なので、極端な話(受験生が意図していたかどうかは別に)ダクトがアトリエ内露出配管とかでも意匠的にはありそうな話。DSルートがあやしそうな解答でもそれ程「知識及び技能」が不足しているように見られなかったのかもしれません。(減点小 or 採点項目になかった?)
一方、構造計画の方は。
例年ですと四角い箱型の建物で何とかなるので、RC純ラーメン(一部PC / SRC)ということでほとんどの方が悩まないのだと思いますが、今年は勾配屋根。
しかもアトリエの天井の平均の高さは5m以上という指定があったので、2層分吹抜け(階高8m)と割切れば話は簡単なのですが、アトリエ部分は階高抑えて陸屋根とか、設備を屋上にとか考えると小屋梁が若干複雑になり断面とかでちょっとあやしいのでは?という案も見受けられる気がします。
又は伏図との不整合。(昨年からのレイアウトで目立つ気がします^^;;;)
例えば、
・R階平面は描かないので、2階平面図と2階梁伏図の切る位置を変えたのか、解答用紙の左右で整合していないもの。
・記述との不整合(図面はRC一部SRC造、記述はRC造や図面はRC(SRC梁を受ける柱がない)、記述はRC一部SRC造等)。
・浴室等のスラブ下げを描かないのは記入忘れくらいの判定なのかもしれませんが、防水を考えると小梁の架ける方向が良くないもの。
・CSの出(≧2m)に対してCGを設けてないもの
・G梁とB梁の区別がおかしいもの、等々。
記述内容を想定した解答案を暗記して、そのまま書いてしまったのかもしれませんが、
ウラ指導さんの公開講座にある内容(方持梁の考え方やラーメングリッド)がイメージできる程度の知識は必要なんだと思います。
見えがかりの梁が描かれてないとか梁伏図の符号が一つ二つ抜けているとかは、作図ミスということなんだと思いますが、構造的に成立しないと「知識及び技能」が(少しなのか著しくなのか)不足しているように判定されたのではという感じです。
とはいえ。合格案でも4mキャンティとかあるし。何とかなるのかな。わかりませんが。
【追記】
改めて標準解答例2を見ると、食堂上部の談話スペースはG3梁(600×1200)に12mスパンのB3梁(500×1200)を架けて4mの出のスラブをもたせる計画。RCで何とかなるものなのか(PCなのかな)。
どーでもいいことですが、階高4,000で天井高2,900、梁成1,200ということは梁底が露出?
CH2,900に何か意図があるのだろうか??
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