主要な屋根は、2/10以上の勾配屋根とする。
という景観保全のための制限がありました。
断面イメージを考えるときに勾配屋根を描くと、まずは切妻かと思います。
ユープラ参加案を見てみると、
・切妻案・・・・・・・・80案
・切妻(妻面南北)案・・ 4案
・段違い(ハイサイド)案・・ 9案
・片流れ案・・・・・・・29案
・アトリエ部陸屋根案・・14案
で6割弱です。多数派は多数派なのですが圧倒的というほどでもない。
考えられる理由としては、設備スペースを屋上に設けるために陸屋根部を設けたためだと思われます。
設備スペースを屋上に設定した案が56案あり、4割強の方が計画しています。
陸屋根にするのが設計条件に抵触すると判断されたのかどうかはわかりませんが、これだけ多いと条件違反だったとしても差がつきにくいとはいえます。
屋根の形状別にユープラ案を分類してみます。
断面イメージ |
屋根形状を陸屋根部等を設けないでシンプルな形状にまとめた案にした方が
ユープラ平均合格率26.5%より合格率は高かったようです。
設備スペース地上案(アトリエ陸屋根部含む)は80案中26案が合格。合格率32.5%
設備スペース屋上案は56案中10案が合格。合格率17.9%です。
難しくなる方向で考えると結果が出にくくなるというのでは何だか損した気が・・(セコいですが…^^;)
また、留意事項には
自然採光及び自然通風を積極的に取り入れる計画とするとともに、日射の遮蔽にも配慮する。
とあったのですが、標準解答例にあるような段違い屋根の北向きハイサイドライト案は少数派。
過去問(H16)でも標準解答例とされていたので、それ程特殊解では無いと思いますが、
多数派の6コマ×4コマ案だと架けにくいということもあったのかもしれません。
sato先生、検証ご苦労様です。
返信削除陸屋根2階に設備スペースの勉強をそこまでしていなかった私は、敷地内か1階に
設備スペースを配置したらいいものだと単純な考えでした。
2階に設備スペースの練習を繰り返していた受験生にとっては切り替えの判断が難しかったのかな?
それでも合格されている方も多く、設備の配置を南か北かの判断が分かれ道だったのでしょうか。
こんにちは。
削除設備スペースといっても、空調屋外機置場のことがメインなので
問題文の要求図面の記載事項から判断しても
設置位置は、地上(もしくは1階の屋上かバルコニー)と読み取れるはず。
屋上というのはおそらく試験委員の方々は想定外だったんだろうなと思います…^^;
おそらく設備計画の良否までは求められていなく、
要点に書いてあることが間違いでなければよくて、
あとは図面と整合しているかどうかくらいのことだったんだと思います。