2016年6月18日土曜日

マスキングその2

H25年に
H25 学科(環境・設備)
という出題があったようですが、
だと、問題文コピペの次の“つまり”以降が、ちょっと?という感じ・・・

音響に関する記述で、“聴覚の”ということなので、人が感じる音の大きさ(ラウドネス)で考えていいと思います。なので、高音と低音とがあるときのこと

低音は高音を・・・???
を聞かれているわけではなさそう。そもそも、マスキングというのは一定の周波数範囲(音の大きさや周波数による)に及ぶものなので、勝手に話を拡張させて、上図のようなことを考えてもマスキング効果は現れなく、2つの音が聞こえると思います
問題文で聞かれているのはマスキー(目的音(マスクされる音) )の周波数に対してマスカー(妨害音(マスクする音))の周波数が、低い場合と高い場合のどちらのほうがマスキングが生じやすいか、ということだと思います。
イメージするなら、

ということなのでは?
P代表の声は・・・(≠いちゃもん m(_ _)m
というのはなんか変な気がする。

試験元の意図はわかりませんが、妄想してみると^^;)
空気の振動である音は、耳(外耳)→鼓膜→中耳内耳(蝸牛)で神経信号に変換されて知覚されるようです。
(詳しくは、https://www.kango-roo.com/sn/k/view/1720 とか。出ないですよー)
この、蝸牛に伝わった振動は、振動数により蝸牛内での振幅の最大になる位置が異なり、高い周波数は入口に近い位置、低い周波数は奥の位置で大きな振幅になるようです。周波数が異なれば反応する神経も異なるので、音の周波数の違いを認識することができます。
振動には一定の振動幅があるので、ある一点だけではなく回りの神経も少しは反応します。そのときに、本来反応するべき振動が伝わってきても、回りに反応した神経は本来の反応ができない、というようなことが起こるのですが、これがマスキング現象。音が聞こえにくくなる(反応が小さくなる)ということは何となくイメージできそうです
蝸牛内での入口(前提窓)からの距離と振幅は、

建築設計資料集成より転載
という関係にあるようですが、この反応機構(高い周波数は入口側、低い周波数は奥)のため、ある音のマスキングが及ぶ範囲は高い周波数側がカーブの傾きが緩やかで影響の及ぶ範囲が大きくなり
マスキングの範囲(高い周波数側のほうが大きい)
というような範囲でマスキングが生じます。
この問題では


という2つで、どちらがマスキングが生じやすいかということを聞かれているのだと思いますが、マスカー(妨害音(マスクする音))のマスキングする範囲は、は高周波数側の方が大きいので、マスキー(目的音(マスクされる音) )の周波数より低周波数側にすると生じやすくなるという記述は正しいとなるのだと思います。

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