集合住宅という設計課題は過去20年で
H18:市街地に建つ診療所等のある集合住宅
H13:集合住宅と店舗からなる複合施設
H11:高齢者施設を併設した集合住宅
という出題があります。
H18は、診療所及びレストランを併設した施設ということで共用部門のエントランスホールとは別に、住宅部門に居住者用エントランスの要求があり、併設の施設とは独立したエントランスとなります。
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エントランスホールへアクセスする自動ドアの電源はどっちから・・・? そもそもドアはどちらの管理になるんだろう??
とかは考えなくてもいいんだと思います。 |
H13は、住宅部門にエントランスホールの要求があり、店舗部門のギャラリーと書店が2階という設置階指定なのですが、店舗部門には
各店舗は独立して管理・運営され、入口はそれぞれ専用に設けるものとする。
住宅部門には、
住宅部分の共用廊下やエントランスホールは、防犯に配慮した計画とする。
という特記事項があります。住戸に住んでいる人がギャラリーや書店に行くこともあるかもですが、住宅部門と店舗部門とは分離した動線計画とすることが求められていたと思います。
H11も同様で、主文に
高齢者施設と賃貸集合住宅については、管理主体が異なるため、管理区分が明快な計画とする。
と明記されていて、高齢者施設にエントランスホール(1)、住宅部門にエントランスホール(2)という要求と
エレベーターは、ショートステイ部門用(1階、2階に着床)として乗用1基、(寝台用11人乗り、油圧式)、住宅部門用(1、3〜7階に着床)として乗用1基(トランク付き9人乗・ロープ式)を設ける。また、必要に応じて、ダムウェーターをショートステイ部門用に設けることができる。
という記載があります。
今回の課題をこのように解釈すると、
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階段4個パターン |
というように、住宅部門、デイサービス部門間を区画して行き来できないようにし、それぞれの部門内で2方向避難を成立させる必要があります。
(*住宅部門に設ける階段は通過、EVは2階には着床しない)
2階では上階へ行く階段やEVシャフトが開かずの間になるので、
おかしい。。。何か おかしい。。。
なんてことが起きるかもしれません・・・本当ですか?
なんですがー、
今回の課題は高齢者向けの施設です。課題文に明記はされていませんが、おそらくEV利用がほとんど(除くスタッフ)と思われ、2階のデイサービスには、利用者(定員20人)、スタッフ(9人+医務スタッフ)&ときどき相談に訪れた人という特定多数の利用になります。
設計条件は、
エントランスホール:・住宅部門とデイサービス部門との共用とする。
という要求で、主文に
本施設は、高齢者向け集合住宅(賃貸)に加えて、居住者も利用できるデイサービス機能のほか、・・・
と記載があり、
施設管理室:・施設全体の管理を行う。
という室要求もあります。なので、共用部の清掃等は同じ人が行うような気もします。
などなど考えると、明記はされていませんがH11年課題とは違って、(住宅部門、デイサービス部門、どちらの利用者も利用可能な)共用階段での計画もありなのかも。。。
留意事項にある、
エレベーターは、住宅部門とデイサービス部門のそれぞれに1基以上適切に設ける。
から管理区分を明快にするという試験ルールがあるとかなのだろか・・・( ̄O ̄;)
【追記】
昨日のP代表のブログに
・・・一級建築士試験で効率的に合格をつかみたいのであれば,ディフェンスを意識した勉強を実践してください.
と書かれていて、ちょっと混乱( ̄O ̄;)
以前書かれていたのは、
指導する側には,守る指導と攻める指導の2種類があります.
ということでした。
「攻める指導」を受けて「デイフェンス(守り)を意識した勉強」を実践。
なるほどという感じ・・・アタマの体操になります^^;)